チケットに「305ブロック 8段 24番」。ベルーナドームのこの305という3桁は、前のほうでしょうか、後ろのほうでしょうか。「ベルーナドーム 座席表」で検索して出てきた図を開いても、数字がびっしり並んでいるだけで、自分の席が結局どこなのか分からない——この会場の座席で最初に詰まるのは、たいていここです。
読めないまま当日を迎えると、こうなります。「番号が小さいから前のほうだろう」と考えて双眼鏡を置いてきたら、実際は外側の帯で、すぐ内側の偶数ブロックより一段うしろだった。ベルーナドームの3桁は前後を表していないので、数字の大小だけで判断すると当たりも外れも運任せになります。
そうなる理由ははっきりしています。ベルーナドームのブロック番号は、百の位が「どちら側か」、下2桁が「ホームベースからどこまで回ったか」を表しているからです。前後を決めているのは3桁全体ではなく、その数字が偶数か奇数かのほうです。
結論を先に置きます。①百の位が側を決めています——100番台が1塁側、300番台が3塁側、200番台がバックネット裏です。②偶数と奇数が前後を決めています——偶数がフィールド寄りの内側の帯、奇数がその外側の帯です。③そして、検索で出てくる座席表はほぼ全部プロ野球用です——会場公式自身が「コンサートやライブの場合は座席番号などがプロ野球の試合と異なる場合がございます」と書いています。以下は、埼玉西武ライオンズと運営会社の公式資料、西武鉄道の公式サイト、そして公式の座席図(2026年版)を実際に開いて確かめた範囲で書いています。帰りの駅選び・終電・宿・暑さ寒さの装備には専用の記事があるので、ここでは券面の読み方と双眼鏡の要否だけを扱います。
- ブロック番号の百の位(100/200/300)が、1塁側・バックネット裏・3塁側のどれを指すか
- 偶数のブロックと奇数のブロックで、フィールドからの距離が変わること
- 英字で始まるブロック(F・T・L・D、PT・FL、そして番号を持たない SC)で読み方が変わること
- 会場公式が「コンサートでは座席番号などが異なる場合がある」と明記していること
- 「キャパ◯万人」が3つある理由(31,552人/28,104人/40,000人)
- 双眼鏡が要らない人の条件と、用意しておいたほうがいい席
【結論】ベルーナドームの座席で外す3つの思い込み
先に、外しやすい3つを並べます。どれも「他のドームならそう読める」ものばかりです。
- ①「番号が小さい=前のほう」ではありません。百の位は側を表しています。100番台は1塁側、300番台は3塁側、200番台はバックネット裏です。同じ「105」と「305」は、前後ではなくグラウンドをはさんだ反対側の関係になります。
- ②座席表を1枚拾えば済む会場ではありません。検索で見つかる座席図は、ほぼすべてプロ野球用です。コンサートではグラウンドにアリーナ席が組まれますが、そのアリーナ席は公式の座席図に載っていません。チケット販売事業者も「アリーナ席は可動なため図はありません」と書いています。
- ③ステージの位置は公演ごとに決まります。会場公式が例として出しているのは「ステージが大型ビジョンの前に設営された場合」で、そのときバックネット裏は正面だけれどいちばん遠い側になります。ただし公式自身が「コンサートやライブによってステージの形状や花道などは変わります」と書いています。
なお、この会場はベルーナドーム(旧・西武ドーム)です。旧名で検索する人はいまも多く、運営会社の公式サイト自身がページタイトルに「ベルーナドーム|西武ドーム」と両方を使っています。検索で出てきた座席表が「西武ドーム」と書いてあっても、同じ建物のことです。
ベルーナドームの券面の読み方|百の位が「どちら側か」を決めている

ベルーナドームの公式座席図には、スタンドのブロック番号が3桁で振られています。公式サイトはこの番号の付け方を文章で説明していませんが、座席図のラベルを全部書き出して並べると、規則が見えます。以下は、2026年版の公式座席図からブロック番号のラベル174個を機械的に取り出して、位置と突き合わせた結果です。
100番台は1塁側、300番台は3塁側、200番台はバックネット裏

まず百の位です。ラベル174個は、例外なく次の3つに分かれました。
| 百の位 | 場所 | 公式座席図で確認できた範囲 |
|---|---|---|
| 100番台 | 1塁側(ライト方向へ続く) | 100 〜 184 |
| 200番台 | バックネット裏の帯(200〜213が3塁寄り、214〜227が1塁寄り) | 200 〜 227 |
| 300番台 | 3塁側(レフト方向へ続く) | 300 〜 384 |
これは公式の文章でも裏が取れます。会場が2026年に発表した冷涼化対策の告知には、「1塁側内野席102、104、106、108、110、112、114、118ブロック、3塁側内野席302、304、306、308、310、312、314、318ブロックに設置します」と書かれています。100番台が1塁側、300番台が3塁側であることが、座席図を読まなくても分かる一文です。
200番台については、同じ告知に「1塁側……218、220、222、224ブロック付近、3塁側……202、204、206、208ブロック付近」という記述があります。200番台はバックネット裏を横切る帯で、200〜213が3塁寄り、214〜227が1塁寄りです(座席図のラベル位置を測った結果、境目は213と214のあいだでした)。つまり200番台は「正面の一点」ではなく、3塁寄りから1塁寄りまで横に広がった帯だと考えてください。冒頭の「305ブロック」は、この表でいえば3塁側になります。
下2桁が大きくなるほど、ホームベースから外野へ回っていく
次に、下2桁です。100番台と300番台では、番号が大きくなるほど、ホームベースから離れて外野の方向へ回っていきます。座席図のラベルをホームベースからの角度順に並べ直すと、1塁側も3塁側も、偶数の列・奇数の列それぞれでひとつの例外もなくこの順序になっていました(1塁側 偶数38件・奇数33件、3塁側 偶数37件・奇数34件のすべて)。
200番台だけは別です。こちらは外野へ向かうのではなく、番号が増えると3塁寄りからホームベースの正面を通って1塁寄りへ、横に移っていきます。
| ブロック番号 | だいたいの位置 |
|---|---|
| 100番台の前半/300番台の前半 | 内野(ベンチの上あたりから始まる) |
| 100番台の中ほど/300番台の中ほど | 内野から外野へ回り込むあたり |
| 149〜184 | ライト側の外野 |
| 349〜384 | レフト側の外野 |
ひとつ断っておきます。ここに書いた番号が「これで全部」という意味ではありません。座席図から取り出せたのは174個のラベルで、そのあいだには番号が飛んでいる箇所もあります。飛んでいる番号の席が存在しないことまでは確かめていないので、自分の番号が表の範囲に収まっているかどうかだけを見てください。
偶数と奇数は「内側の帯」と「外側の帯」
ベルーナドームのスタンドは、間にひと筋の切れ目をはさんで2本の帯に分かれています。そして偶数のブロックがフィールド寄りの内側の帯、奇数のブロックがその外側の帯です。
これは、隣り合う偶数と奇数(100と101、102と103……という組み合わせ)を74組すべてで比べて確かめました。74組とも、偶数のほうがフィールドに近い位置にありました。例外はゼロです。先ほどの公式告知が、内野エリアの最前列通路にロングファン設備を設置するとして挙げているブロックが102・104・106……とすべて偶数なのも、これと一致します。
| 券面のブロック番号 | 帯 | 読み方 |
|---|---|---|
| 偶数(102・118・306 など) | 内側 | フィールドに近いほうの帯 |
| 奇数(103・119・307 など) | 外側 | 一段うしろの帯 |
ここで注意が1つあります。英字で始まるブロックには、この「偶数=内側」があてはまりません。そして英字ブロックのほうにも、系統によって差があります。
- F・T・L・D の4系統は、奇数が1塁側・偶数が3塁側です(F1〜F10 は公式座席図で、T・L・D はチケット販売事業者の会場座席表の区分で確認しました)。
- PT・FL は、この偶奇があてはまらない別系統です。公式座席図では、PT-1〜PT-22 も FL-1〜FL-13 も、奇数・偶数を問わずすべて3塁側にありました。
- SC はさらに別で、そもそも番号を持ちません。公式座席図には番号のない「SC」が53か所置かれていて、1塁側に30か所、3塁側に23か所と両側にまたがっています。つまり券面が「SC」だけなら、その表記からは1塁側か3塁側かも決まりません。位置は主催者の座席図で確認してください。
ここでも、ひとつ断っておきます。ここに挙げた英字が、公式の座席図にある英字ブロックの全部という意味ではありません。座席図から読み取れた範囲で系統に分けたものなので、これ以外の英字の区画が載っている可能性は残ります。ですので、判定に使うのは英字の一覧ではありません。自分の券面の表記が、公式の座席図に載っているかどうかだけを見てください。載っていればスタンド側の固定席、どこにも見当たらなければ主催者の座席図にだけ出てくるアリーナのブロックです。
位置もばらばらです。F はフィールドの脇ですが、L・D はバックネット裏側の外周の角、PT・FL は3塁側スタンドのさらに外側の縁に並んでいます。「英字だから前のほう」とは読めません。なお座席図は平面図なので、そこから高さ(何階にあたるか)は読み取れません。
ここまでで決まるのは「どこに座るか」で、「どう見えるか」ではありません
正直に書いておきます。ここまでの読み方で分かるのは、建物の中での自分の位置までです。ステージから近いのか遠いのかは、まだ決まりません。ステージをどちらの端に組むかは公演ごとに変わるからです(次の章で扱います)。
それでも、この読み方には意味があります。スタンドは建物に固定されていて、公演が変わっても動かないからです。主催者の座席図でステージの位置さえ分かれば、あとは自分のブロック番号を重ねるだけで、近いか遠いかが決まります。順番としては「先に自分の位置を確定する、あとでステージを重ねる」です。
検索で出てくる「ベルーナドームの座席表」が、そのままでは使えない理由
会場公式が「コンサートでは座席番号などが異なる場合がある」と書いている
ここがいちばん大事なところです。埼玉西武ライオンズの公式noteには、座席を解説した記事の冒頭に次の一文が置かれています。
※コンサートやライブの場合は座席番号などがプロ野球の試合と異なる場合がございます。予めご了承ください。
つまり、券面の番号が公式の座席図と食い違うことがある、と会場側が先に断っているわけです。ブロック番号を読む前に、この前提を知っておいてください。それでも前の章の読み方が無駄にならないのは、番号の振り方が変わっても、スタンドという建物そのものは動かないからです。1塁側の席が3塁側に移動することはありません。
席種名は全部が野球のもので、数も年で変わる
公式の座席図を開くと、色分けの凡例がずらりと並びます。ただし、そこにあるのは「ライオンズ内野指定席SS」「ライオンズ外野指定席A」「ネット裏エグゼクティブシート」「ブルペンかぶりつきシート」——全部プロ野球の席種名です。コンサートのチケットにこれらの名前が出てくるとはかぎりません。
席種の数も動きます。公式noteは2024年の時点で「元々は14タイプだった座席の種類は、改修後、倍の28タイプに」と書いていますが、2026年版の座席図の凡例には、それより多くの席種が並んでいます。「席種は◯種類」という数字を覚えても、翌年には合いません。覚えるなら、種類の数ではなく百の位のほうです。
「キャパ◯万人」が3つあるのは、何の数字かが違うから
ベルーナドームの収容人数を検索すると、いくつも違う数字が出てきます。これは誰かが間違えているのではなく、公式が条件ごとに別の数字を出しているためです。
| 数字 | 何の数字か | 出どころ |
|---|---|---|
| 31,552人 | 全体 | 埼玉西武ライオンズ「ベルーナドーム概要」 |
| 28,104人 | プロ野球開催時 | 同上/運営会社の施設利用ページ |
| 40,000人(最大) | コンサート時 | 運営会社の施設利用ページ |
コンサートで参考になるのは40,000人(最大)のほうです。プロ野球開催時の28,104人より約1万2千人多いのは、グラウンドにアリーナ席が組まれるぶんが乗るからです。「ベルーナドームは3万人規模」と覚えていると、当日の体感とずれます。
ついでに書いておくと、グラウンドの面積すら公式の2ページで食い違います(12,631.29㎡と12,535㎡)。この会場の数字は、単独で覚えず「何の数字か」とセットで扱ってください。
ステージはどこに立つのか|公式が例として出している配置

公式の例は「大型ビジョンの前」。バックネット裏は正面だけれど遠い
公式noteは、グラウンドレベルからの見え方を紹介するときに「ステージが大型ビジョンの前に設営された場合」という前提を置いています。同じnoteは、この前提での見え方をマウンド付近・セカンドベース付近(「真正面に見える」)→ ファースト/サード付近 → 内野と外野の間 → 「少しステージに近づいた」ライト・レフト付近 → 「ステージ真正面、センター付近」の順に並べています。つまりこの例ではステージは外野(センター)側の端という想定です。
この前提のもとで、同じ公式noteはバックネット裏の席種をこう説明しています。ネット裏エグゼクティブシートは「コンサートの場合はステージから少し遠くはなりますが、ほぼ正面から見ることができます」、ネット裏プライベートボックスは「コンサートの場合もステージを真正面から望める位置です」。
ただし、これは席種についての説明であって、ブロック番号についての説明ではありません。席種とブロック番号の対応は公表されていないので、200番台がすべてこの見え方になるとはかぎりません。実際、同じ会場の別の告知では 202・204・206・208・218・220・222・224 を「アメリカン・エキスプレスプレミアムシートS席」と呼んでおり、上の2席種とは別の席種です。
| 券面のブロック | 公式が例示する配置でのステージとの関係 |
|---|---|
| 200番台(バックネット裏の帯) | ステージの正面方向。ただしホームベース側=いちばん遠い端 |
| 100番台・300番台の小さい番号(内野) | 斜めから見る位置 |
| 149〜184/349〜384(外野寄り) | ステージに近い側。ただし角度は浅くなる |
繰り返しますが、これは決まった配置ではありません。公式note自身が「コンサートやライブによってステージの形状や花道などは変わりますので、あらかじめご了承ください」と書いています。券面のブロック番号で自分の位置を確定させたうえで、ステージの位置は主催者の座席図で重ねてください。
アリーナ席はグラウンドに椅子を並べて作る=床が平らなのが既定
公式noteは、コンサート時のグラウンドについてこう書いています。「ベルーナドームでプロ野球ではなくコンサートなどが開催される場合、グラウンドレベルにも椅子が並べられ、アリーナ席が作られます。」——そして続けて「花道などはコンサートによって変わります」。
ここから言えることが1つあります。アリーナ席は、もともと段差のないグラウンドの上に椅子を置いて作るということです。ひな壇を組むかどうかは公演ごとの設営次第なので、ステージに近くても、前の人で視界が切れることがあります。アリーナ席の見えづらさは、距離ではなく高さの問題です。
券面が公式の座席図に載っていない表記なら、位置は主催者の座席図で決まります
チケット販売事業者の会場ページには、座席表の区分と一緒に「アリーナ席は可動なため図はありません」と書かれています。公式の座席図にも、コンサート時のアリーナ区画は載っていません。
ですので、券面の読み方は次のように分かれます。
- 3桁の数字(100番台/200番台/300番台)——スタンドです。この記事の読み方で、建物のどこかまで決まります。
- 公式の座席図のどこにも見当たらない表記——主催者の座席図にだけ出てくるアリーナのブロックです。公式の座席図では位置が決まりません。主催者が出す公演ごとの座席図を見てください。
なお、コンサートのアリーナ席は「A◯」「B◯」のようにアルファベット+数字で表記されたという声が複数見られます([二次情報・複数体験談の交差確認])。ただしこれは公式に確認できたものではなく、公式の座席図にも英字で始まる固定席のブロック(T・L・D・F など)が別に存在するため、英字かどうかだけでアリーナと判断するのは危険です。確実なのは「3桁の数字ならスタンド」のほうです。この点は、今後ベルーナドームでの公演を現地で確認したときに更新します。
屋根はあるのに、公式が「天候に合わせた服装で」と書く会場です
座席の話から少しだけ外れますが、この会場では避けて通れない前提なので短く書きます。
ベルーナドームは、もともと屋根のない野球場でした。運営会社の説明によれば、1997年のオフから1998年のオフにかけて「既存の野球場にそのまま屋根を架ける」という、世界で初めての工事を行い、1999年に『屋内屋外中間型』という新しいコンセプトで生まれています。同じページは、この会場の特性を「半ドーム」とも呼んでいます。
そのため、埼玉西武ライオンズの観戦・応援ルールには次の一文があります。
また、ベルーナドームは自然の風が通り抜けるアウトドア感覚のドームですので、ご来場日の天候に合わせた服装でお越しください。
同じページには「雨天時のご観戦について」という項目もあり、「雨天時はレインコートなどをご利用ください」と案内されています。屋根のあるドームで、公式がレインコートを案内している——これがこの会場の性格です。会場が夏に打っている手も、送風機による換気・ミスト・日陰で、室温そのものを作る方向ではありません。
ひとつ正直に書いておきます。この観戦・応援ルールは「埼玉西武ライオンズ主催試合時に適用」と明記されたもので、コンサートの持ち込みルールは主催者が別に決めます。また、席によって日差しや風の当たり方がどれだけ違うのかは、公式に記載がなく、当サイトでも確かめていません。ですので「この番号なら濡れる」といった書き方はしません。分かっているのは「建物全体としてそういう性格である」ところまでです。
季節ごとの具体的な装備と、終演後にどれくらい屋外で待つことになるかは、同じ会場の帰りのガイドにまとめています。
▼ 当日の服装と、終演後にどれくらい待つのかが心配なら
ベルーナドームは、終演後に西武球場前駅で待つ時間が長くなりやすい会場です。滞留時間の目安、季節別の装備、西武球場前駅と下山口駅の使い分けは専用ガイドで整理しています。
▶ ベルーナドームの帰り方ガイドを見るあなたの席で双眼鏡は要る?【要らない人から先に】
先に書いておきます。この会場は「買わなくていい」で終わる人も出ます。コンサート時の収容は最大40,000人とされていますが、その内訳にはグラウンドに組まれるアリーナ席が含まれていて、ステージのすぐ前まで客席が伸びるからです。買う前に、自分がどの分岐かだけ確かめてください。
🔴 ひとつ正直に書いておきます。ステージから各席までの距離(◯メートル)は公表されていません。公式が出している「両翼100m・中堅122m」は野球のフィールドの寸法であって、ステージからの距離ではありません。ですので以下は距離の実数ではなく、券面から読める「百の位」と「偶奇」で分けています。加えて、ステージの位置は公演ごとに変わるので、最終確認は主催者の座席図でおこなってください。
(a) 買わなくて大丈夫な人:券面が「アリーナ」の表記で、公式の座席図に見当たらない人
🔴 先に見分けてください。見分ける基準は英字の種類ではなく、その表記が公式の座席図に載っているかどうかです。たとえば F・T・L・D・PT・FL・SC(これで全部という意味ではありません)のように公式の座席図に載っている表記なら、それはスタンド側の固定席なので、この分岐ではなく下の(b)(c)を見てください。ここに当てはまるのは、公式の座席図のどこにも見当たらない表記(主催者の座席図にだけ出てくるアリーナのブロック)の人です。
その場合は、まずは手ぶらで考えてかまいません。コンサートのアリーナ席はグラウンドに椅子を並べて作るので、ステージのすぐ前まで客席が伸びます。ここで高倍率の双眼鏡を構えると、かえって視野が狭くなって演出全体を見落とします。
ただし1つだけ知っておいてください。アリーナは床が平らなのが既定です。ひな壇を組むかどうかは公演ごとの設営次第なので、近くても前の人で視界が切れることがあります。これは倍率では解決しない問題です。
そしてもう1つ、この会場に固有の事情があります。会場公式が「ベルーナドーム内にはロッカーはございません」と明記しています。預ける場所がないので、持っていったものは終演までそのまま抱えることになります。迷ったら持ち物は増やさない、という判断が効く会場です。
(b) 迷っている人:ブロック番号が3桁の偶数(内側の帯)の人
「距離」より「何を見たいか」で決めてください。偶数のブロックは、スタンドの2本の帯のうちフィールド寄りの内側にあたります。同じ番号帯の奇数ブロックより一段前で見られる位置です。
そのうえで、ステージとの関係を重ねます。公式が例として挙げている配置(ステージが大型ビジョンの前)なら、番号が大きいブロックほどステージに近く、200番台は正面だけれどいちばん遠い側になります。自分の番号がどちら寄りかで、印象がかなり変わります。
迷ったときの決め方はシンプルです。スクリーンで顔を見るのでいい人は不要、肉眼で表情を追いたい人は用意する。なお200番台(バックネット裏の帯)の偶数ブロックの人は、下の(c)も読んでください——この帯は公式が例示する配置ではステージから最も遠い端にあたるためです。探し方も次の分岐(c)にまとめています。
(c) 用意しておいたほうがいい人:ブロック番号が3桁の奇数(外側の帯)の人
ここは持っていくほうが後悔が少ない層です。奇数のブロックは切れ目をはさんだ外側の帯にあたり、すぐ内側の偶数ブロックより一段うしろになります。加えて、200番台(バックネット裏の帯)の人は、偶数・奇数を問わずこちらも読んでください。公式が例として出している配置では、バックネット裏はステージの正面方向ですが、ホームベース側=いちばん遠い端にあたります。正面から全体を見るには良い位置ですが、肉眼で表情まで追うのは難しくなります。
選ぶときは倍率だけで決めないでください。倍率が上がるほど手ブレも同じだけ拡大されるので、倍率を上げるなら、手ブレ補正(防振)があるかどうかで見え方が変わります。予算を上げるなら、倍率より先に防振です。逆に、むやみに高倍率を選ぶと視野が狭くなって演出を追いにくくなります。
(d) 座席とは別の心配がある人:終演後の帰りと、泊まるかどうか
座席とは別軸の確認です。ベルーナドームは西武球場前駅を出てすぐという近さの会場ですが、その駅に乗り入れているのは西武狭山線と西武山口線(レオライナー)の2本だけです。終演後に人が一度に集まるため、帰りの待ち時間が長くなりやすい会場です。
会場公式のよくある質問も、立川・玉川上水・上北台から出るバスについて「その他のイベント、コンサート時の運行はございません」と書いています。コンサートの日は、実質この2路線だけだと考えてください。帰りの組み立ては専用ガイドにまとめています。
泊まるかどうかで迷っている場合は、ベルーナドームは泊まる?帰れる?の判断ガイドに、そもそも泊まらなくていい人の条件からまとめてあります。
FAQ|ベルーナドームの座席でよくある質問
Q1. 「305ブロック」はどのあたりの席ですか?
3塁側です。ベルーナドームのブロック番号は、百の位が側を表しています。100番台が1塁側、200番台がバックネット裏、300番台が3塁側です。305は300番台なので3塁側、しかも下2桁が小さいのでホームベースに近い内野側になります。さらに305は奇数なので、切れ目をはさんだ外側の帯——同じ3塁側でも、304より一段うしろということになります。
Q2. 番号が小さいほど前の席ですか?
いいえ。この会場の3桁は前後ではなく、位置を表しています。百の位が側、下2桁がホームベースからどこまで回ったかです。前後を決めているのは偶数か奇数かのほうで、偶数がフィールド寄りの内側の帯、奇数がその外側の帯になります。公式の座席図で隣り合う74組を照合したところ、74組すべてで偶数のほうがフィールドに近いという結果でした。
Q3. ライブのときのステージはどこに立ちますか?
公演ごとに決まります。会場公式が例として挙げているのは「ステージが大型ビジョンの前に設営された場合」で、この場合ステージは外野側の端、バックネット裏がその正面(ただしいちばん遠い側)になります。ただし公式自身が「コンサートやライブによってステージの形状や花道などは変わります」と明記しています。券面のブロック番号で自分の位置を確定させたうえで、ステージの位置は主催者の座席図で重ねてください。
Q4. ベルーナドームと西武ドームは同じ会場ですか?
同じ会場です。1979年から使われている球場で、1999年にドーム化され、名称はその後変わっています。いまも旧名で検索する人が多く、運営会社の公式サイト自身がページタイトルに「ベルーナドーム|西武ドーム」と両方を併記しています。検索で出てきた座席表が「西武ドーム」名義でも、同じ建物のものです。ただし座席は2021年3月に完了した大規模改修で作り直されているので、改修前の古い座席表を拾わないよう、資料の年をあわせて確認してください。
Q5. ベルーナドームの座席表はどこで確認できますか?
埼玉西武ライオンズ公式サイトの「ベルーナドーム座席」ページに、年度版の座席図(PDF)が置かれています。同じ公式サイトには「座席位置の検索」へのリンクもありますが、これは公式が「埼玉西武ライオンズの本拠地、ベルーナドームの座席案内サイト」と説明しているとおりライオンズの興行を入口にした作りです(2026年9月12日時点。なお当サイトからは接続できない状態でした)。そして最も大事な点として、公式が「コンサートやライブの場合は座席番号などがプロ野球の試合と異なる場合がございます」と断っています。公式の座席図で分かるのは建物の構造までで、最終確認は主催者が出す公演ごとの座席図でおこなってください。
まとめ|百の位が読めれば、ベルーナドームの席は当日まで悩まない
券面から読み取れる判断を、3点にまとめます。
- 百の位が側を決めています。100番台が1塁側、200番台がバックネット裏、300番台が3塁側。100番台と300番台では下2桁が大きくなるほどホームベースから外野の方向へ回っていき、149〜184がライト側、349〜384がレフト側の外野になります。
- 前後を決めているのは偶数か奇数か。偶数がフィールド寄りの内側の帯、奇数がその外側の帯です(同じ番号帯の隣どうしを比べたときの関係です)。ただし英字で始まるブロックは別で、F・T・L・D は奇数が1塁側・偶数が3塁側、PT・FL は偶奇に関係なく3塁側だけ、SC は番号を持たず1塁側にも3塁側にもあります。混ぜて読まないでください。
- 双眼鏡は「偶奇」と「百の位」で決める。券面が公式の座席図に見当たらない表記(=グラウンドに組まれたアリーナ席)なら、まずは手ぶらで考えて大丈夫です。奇数ブロックと200番台なら、倍率より先に防振を見てください。そしてステージの位置は公演ごとに変わるので、正面か横かは主催者の座席図で最終確認を。
券面の読み方がはっきりしたら、次は当日の動線です。西武球場前駅と下山口駅の使い分け、終電とレオライナーのタイムリミット、季節ごとの装備は、ベルーナドームの帰り方ガイドにまとめています。
▼ ベルーナドームの帰り方ガイド(西武球場前駅 vs 下山口駅・終電とレオライナーの逆算・季節別の装備)
ほかのドームの遠征予定があるなら、国内5大ドームの比較もあわせて見ておくと、会場ごとの勝手の違いを先に把握できます。

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