「ソウル市内なら、地下鉄とタクシーでなんとかなる」
そう思っていたあなたが、もし「パジュ(坡州)」のロケ地や、「KINTEX(イルサン)」のコンサート会場、あるいは「インスパイア・アリーナ」へ行くことになったら。
そこで必ずお世話になるのが、車体が真っ赤な「広域バス(通称:赤バス)」です。
しかし、警告します。
「たかがバスでしょ? 混んでたら立っていけばいいや」
という日本の感覚で赤バスを待っていると、あなたは真冬の道端で、永遠に来ないバスを待ち続け、公演に遅刻することになります。
赤バスには、市内バスとは決定的に違う「絶対的なルール」が存在するからです。
今回は、郊外遠征で詰まないための「赤バス生存戦略」を解説します。
そもそも「赤バス(広域バス)」とは何か?
ソウル市内と、その周辺都市(京畿道など)を高速道路を使って結ぶ長距離バスです。
4桁の番号(例:M7731、2200など)が表示されており、車体が赤いのが特徴です。
K-POPオタクが赤バスに乗るシチュエーション
初心者は「地下鉄だけでいい」と思いがちですが、以下の場所へ行くには赤バスが生命線になるとされています。
- パジュ(坡州): 数々のMVロケ地、英語村、アウトレット
- イルサン(一山): KINTEX(展示場・ライブ会場)
地下鉄だと乗り換え3回で2時間かかるところを、赤バスなら高速道路経由で40分〜1時間でショートカット可能です。
まさに「知っている人だけが得をする」移動手段と言えます。
【実例検証】どれくらい速いのか?(合井駅からの比較)
論より証拠。ソウルの主要ハブ「合井(ハプチョン)駅」から出発した場合のリアルな時間差を見てみましょう。
- ケース1:パジュ(英語村・アウトレット)へ行く場合
- 🚇 地下鉄ルート: 乗り換え2〜3回 / 約1時間50分〜2時間
- 🚌 赤バス(2200番): 高速道路直行 / 約40〜50分
- → 結果: 往復で「2時間以上」の節約になります。
- ケース2:イルサン(KINTEX)へ行く場合
- 🚇 地下鉄ルート: 3号線で大回り / 約1時間15分
- 🚌 赤バス(M7731番): 高速道路直行 / 約35〜40分
- → 結果: 時間も半分、体力消耗も半分で済みます。
これを見れば、なぜ郊外遠征に「赤バス」が必須装備なのか分かるはずです。
【警告】乗り場は「歩道」にはありません

ここで一つ、初心者が最もパニックになる「乗り場の罠」について警告しておきます。
「バス停なんて、歩道にあるでしょ?」
そう思っていませんか?
ソウル中心部(ソウル駅・明洞・江南など)の主要な赤バス乗り場は、「道路の真ん中(中央分離帯)」にあることがほとんどです。
信号を渡らないと乗れない
赤バス乗り場は、広い道路の中央にある「バス専用レーン(島)」に設置されています。
しかも、同じような島がいくつも並んでおり、「路線番号(例:M7731番)」ごとに立つべき島が違います。
歩道のバス停で待っていても、お目当ての赤バスはあなたの遥か彼方(道路の真ん中)を通過していくだけです。
Googleマップでは「島」まで分からない
最大の問題は、Googleマップでは「バス停のピン」がアバウトすぎて、「どの中央分離帯に行けばいいのか」まで分からないことです。
目の前をバスが通過していく絶望を味わいたくなければ、必ず「NAVERマップ」でピンの位置を正確に拡大確認してください。
NAVERマップの「ロードビュー(ストリートビュー)」機能を使えば、どの島に並べばいいか一発で分かります。
Googleマップは閉じてください
赤バスの正確な停留所位置(中央レーンのどこか)や到着時間は、Googleマップには正しく表示されません。
必ず「NAVERマップ」をインストールし、日本語設定を済ませておいてください。
これがないと、物理的にバス停にたどり着くことすらできません。

【最大の罠】恐怖の「立ち席禁止」ルール

赤バス最大の特徴であり、最大のトラップ。
それは「高速道路を走るため、立ち席乗車が法律で禁止されている」という点です。
満席のバスは「止まりもしない」
日本のバスなら、混んでいても「奥に詰めてくださーい!」と押し込まれて乗れることが多いですが、赤バスは違います。
座席が埋まった瞬間、そのバスは「満車(Full)」という表示に切り替わり、バス停に人が待っていようが、無慈悲に通過します。
仮に運良くドアが開いたとしても、ステップに足をかけた瞬間に運転手から「No Standing!(立ち席だめ!)」と叫ばれ、乗車拒否されます。これは意地悪ではなく、法律違反で運転手が罰せられるためです。
- ライブ終わりの会場周辺
- 夕方の帰宅ラッシュ時
このタイミングで「途中のバス停」で待っていると、3台、4台と連続で「満車通過」され、1時間以上も寒空の下で立ち尽くすことになると言われています。これが「赤バスの絶望」です。
赤バスで「確実に座る」ための生存戦略
では、どうすれば乗れるのか?
答えはシンプルです。「空いている場所まで戻る」か「アプリで監視する」かです。
戦略1:NAVERマップで「残席数」を見る

韓国の地図アプリ「NAVERマップ」は必須ツールです。
バスの到着時間だけでなく、「あと何席空いているか(例:残28席)」までリアルタイムで表示される仕様になっています。
バス停に行く前に必ずアプリを見てください。
もし「0席(満席)」や「2席」なら、そのバス停で待っていても乗れる確率はほぼゼロです。
戦略2:始発・主要バス停まで「逆走」する

これが最も確実なプロの技とされています。
もし自分がいるバス停に来る時点で「満席」になりそうなら、地下鉄やタクシーを使って、そのバスの「始発」や「主要な大型バス停(ホンデやハプチョンなど)」まで戻ってください。
- 下流(郊外へ向かう途中)で待つ = 運ゲー
- 上流(始発近く)で乗る = 確実座れる
数駅戻る手間を惜しんで、2時間バスを待つよりはずっとマシなはずです。
乗り方・降り方の基本ルール
赤バスも基本はT-moneyカード(WOWPASSにチャージした交通系IC機能)で乗車可能ですが、いくつか注意点があります。
乗車時と降車時の「タッチ」
- 乗る時: 前のドアから乗り、カードをタッチ。
- 降りる時:必ずタッチしてください。
- 赤バスは距離制運賃(区間ごとの課金)が採用されているケースが多く、降りる時のタッチを忘れると、次回乗車時に「罰金(最大料金)」が引かれる可能性があります。
- また、地下鉄への乗り換え割引も適用されなくなります。
当サイトで推奨しているWOWPASSには、最初からT-money機能が備わっています。別途カードを買う必要はありませんが、交通費だけは「現金」で駅の券売機などでチャージしておく必要があるので注意してください!

【重要】飲食とリクライニング
- 車内への「使い捨てカップ(テイクアウトコーヒー等)」の持ち込みは、条例により「乗車拒否の対象」となっています。
- 密閉できる水筒やペットボトルはOKですが、ストローを挿したカップは止められる可能性が高いため、飲み干してから乗ってください。
- 長距離なのでリクライニングを倒してもOKですが、後ろの人への配慮は忘れずに。
もし「赤バス」がダメだった時の撤退ライン
「NAVERマップを見たら、あと1時間バスが来ない」
「終バスを逃してしまった」
そんな時は、無理にバスを待たず、即座に「タクシー配車アプリ(Kakao T)」に切り替えてください。
郊外からソウル市内までは距離がありますが、複数人で割り勘すれば、そこまで高額にはなりません。
「帰れない」という恐怖をお金で解決するのも、大人の遠征スキルです。
郊外遠征を舐めてはいけない
パジュやイルサンなどの郊外は、ソウル市内とは「気温」も「交通の便」も違います。
特に冬場のバス待ちは、命に関わる寒さになることもあります。
「赤バス」という強力な武器を使いこなし、快適に座って目的地へ向かってください。
そして、歩き回る郊外遠征では、「歩きやすい靴」も立派な装備です。ヒールでパジュに行くと、足への負担が大きくなります。
最後に。
もし「自力での移動はやっぱり不安…」という場合は、無理せずソウル市内のホテルを拠点にして、オプショナルツアーを使うのも手です。
自分のレベルに合った移動手段を選んでください。
\ ※ 不安な場合は無理せずソウル市内のホテルを選ぼう/
まとめ:移動の自由を手に入れよう
「赤バス」は、一見すると難易度が高そうに見えますが、ルールさえ知っていれば、郊外の聖地や会場へ最も安く、速く辿り着ける「最強の装備」になります。
- NAVERマップで残席を確認する
- 満席なら始発方面へ戻る「逆走」を検討する
- ダメなら無理せずタクシーへ切り替える
この3つの判断基準を持っていれば、あなたはもう郊外遠征を怖がる必要はありません。
👇 次のステップ:さらなる生存スキルを磨く
赤バス以外の「移動手段」や、現地での「決済」についても準備は万全ですか?
もし不安があれば、以下のガイドもあわせて確認しておいてください。
- [タクシーを使いこなす] 【ぼったくり回避】Kakao T(カカオタクシー)完全攻略
- [決済の不安を消す] 【現金不要?】WOWPASSとT-moneyの使い分け

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